投資には順序があります。
1.資産形成
2.資産運用
の順です。コツコツと貯金したり、株を積み立てることが資産形成です。その資産を売却したり資金移動したりして回していくのが資産運用です。資産形成が終わらないと資産運用のステージには行けません。そしてこの2つは全く違う能力が必要です。
資産形成のステージで躓いている人は、資産管理を考えないといけません。若い人ほど、自分のお金の出納を把握できていません。ここが分からないので、自分が毎月どれくらい貯金できるかという感覚がありません。「毎月3万円積み立てできるか?これが20年続けられるか?‥‥無理」とクラッシュする訳です。
ここを把握できたら「毎月いくら貯金していくら金融商品に回せるのか」の算段を立てられれば資産形成の決断をしやすいです。
一方、まとまったお金を一括投資する際にも資金管理は大切です。「自分が3000万円持っていて、このうち1000万円を資産運用する」といっても、その1000万円が自分にとって適切なのかどうかが分からないと「無理」となってクラッシュします。
自分の人生のどの節目でいくら必要になるかのライフプランを立てられれば、一括投資しても大丈夫です。「これくらいだったら運用に回しても大丈夫かな」という感覚です。これが一括投資における資産管理です。
また、資産運用にはリスク管理が最重要です。投資する金融商品がどんな値動きがあるのか、どんな特徴があるのかという感覚を知っていないと投資できません。ここは金融リテラシーに関係してくるので、ある程度の勉強が必要です。
では資産形成においてはリスク管理は不要なのかといえば、そうではありません。毎月3万円の積み立てを現金でするのか、半分現金で半分株にするのか、全部株にするのか。全部株でした場合はリスクが高く、リスク管理ができていないといえます。
年齢を重ねると、お金の重要度が増してきて「失敗できないお金」になってきます。そのお金が市場に晒されたままの株という塊であるので、暴落したときは取り返しがつきません。
銀行にもキャッシュがあったり、外貨の積み立てをしていたり、株以外にもキチンと分散できていることが必要です。株だけに頼ると必ず失敗します。というか不可能です。