「若いうちは貯金なんかするな」について

日本国憲法第1条には「若いうちは貯金なんかしないで自己投資や経験にお金を使え」と書かれています(銀行預金や積立投資なども含む)。「海外旅行をして自己や日本を知る」とか「自己啓発セミナーで勉強する」などのイメージだと思います。結論、若いうちは時間が味方してくれるので、お金を貯め始めた方が良いです。

学校や大学を出てからのパターンが2つあり、これらは考え方が違います。
①ずっと雇われのまま
②野良になる(雇われから離れ、起業・フリーランス・フルコミなどになる)

①の場合、自分で収入をコントロールできません。会社から毎月決まった額の給料をもらう。その増減は会社のルールの中での評価で決まります。自分を評価するのは他人です。なので、貯金するよりも、会社内での成績に全力投球するべきです。若しくは会社での仕事の経験にフルベット。

社員であれば、外部の経験によって収入が伸びる世界戦ではありません。貰ったボーナスで海外旅行をして、その経験があったからこそ成績が伸びて収入が増えたなんてことはないと思います。若い頃は、その会社内でその仕事をどれだけ頑張って成果を出せたか。そこでどういう能力を身につけて自信にしていったかです。

ずっと雇われでいる限り、爆発的な経済的成功はありません。なので若いうちからの資産形成は重要です。「経験を買え」という人がいますが、それは楽しい遊びの思い出のことであって、他人に推奨されようがされまいがやった方がいいだけです。

②の場合「若いうちはお金を使え」というのは野良の世界で成功している人です。雇われから野良の世界に出る人は全体の数としては少ないです。そして野良の世界に出るときはメチャクチャ不安です。固定給なし、会社の看板なし。ここで貯金があるかどうかで、一歩踏み出せるかどうかの心理的ハードルの差は大きいです。お金があった方が挑戦しやすいということです。

野良の世界で成功している人は、野良の世界に突入したのはそうせざるを得なかったことがほとんどです。そしてその世界で成果を出せたのは、若い雇われ時代の給料で自己投資した経験を買ってそうなったのではありません。野良の戦い方は、自分が野良になってからでないと分からないところがあります。

野良になると「この人と今後長く付き合っていこう」というときに、その他人のためにお金を使うことが野良の戦い方です。居酒屋の大将が贔屓客に贈物をするイメージ。野良の世界で初めて知っていく感覚で、経験ではありません。

20歳前後の若い社会人は、仕事をメチャクチャ頑張ると同時に、給料は貯金するべきです。そして30歳が見えてきたときに「転職しよっかな・・・」「こういう業界に行こっかな・・・」「自分でビジネスしてみよっかな・・・」と色々悩む時期が来ます。そのときに「貯金ゼロ」か「少ないながらも軍資金がある」かで全然違ってきます。つまり「目の前の仕事を頑張って貯金をする」が最強です。

「若いうちは貯金なんかするな」という人の理由は、若いときは収入が低いので貯金しても知れている、そんなの意味ないよというものです。しかし貯金額はどうでもいいのです。そんな合理性の話ではなく、100万円でも200万円でも軍資金があることで選択肢を持つアグレッシブマインドが醸成されるから貯金した方がいいのです。

「貯金した方がいい」側の意見として「貯金グセ」を上げる人がいますが、これはディフェンスです。しかし貯金はオフェンスと選択肢のために作るものです。そして経験によって培われた知恵と根性が今後のビジネスに大事になるので30歳になると大きく羽ばたくことでしょう。

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